◆ この記事でわかること
- 発達特性がある子に残りやすい「人との距離感」のむずかしさ
- 自然には身につかない“関わり方のポイント”
- 医療につながり「話せる場所」ができた意味
- 今になって思う、家庭で“十分にできなかったこと”
- いま子育て中の親御さんへ伝えたい小さな安心
人との距離感がうまくつかめない。
発達特性のある子を育てながら、不安を感じることはありませんか。
職場や学校での人間関係が心配な方、子供の”距離感”をどう見守ればいいか迷っている方も多いと思います。
この記事は、
就職後も続いた息子の“距離感のむずかしさ”と、
家族・医療・日常の中で感じてきたこと をまとめた記録です
働き始めてからも続いていた“対人のむずかしさ”
息子が働き始めて、数年が経ちました。
生活が安定しているとは言えませんが、
小さな職場でパートとして働き続けています。
給料面の不安は、今もあります。
毎日きちんと職場に向かい、
決められた時間をこなして帰ってくる。
その姿を見ると「大人になったな」と感じる場面も増えました。
一方で、
就職してからも 人との距離感のむずかしさ は続いていました。
思ったことをそのまま口にしてしまう。
相手の気持ちを想像する前に、自分の主張が出てしまう。
結果として、誤解されたり、関係がぎくしゃくすることもありました。
自然には身につきにくい「関わり方」という力
人との関わり方は、
家庭や学校、日常の中で自然に身についていくものだと思われがちです。
けれど、息子を見ていて感じるのは、
特性のある子にとっては「自然に身につく」とは限らない ということでした。
なぜそう言われたのか。
なぜ相手が困った表情をしたのか。
一つひとつ、
言葉にして、順番に、理由を説明しないと伝わらない場面が多くありました。
医療につながったことで「整理して話せる場所」ができた
息子は障害年金の関係もあり、精神科への通院を続けています。
通いやすい病院に変えたことで、
仕事でつまずいた場面や、人とのやり取りを
一緒に整理してもらえる時間 ができました。
「何が起きたのか」
「どこで困ったのか」
「次はどうすればいいか」
それを言葉にするだけでも、
息子にとっては大きな安心につながっていたように思います。
家庭で“十分にできなかったこと”と、今だから思えること
息子が中高生の頃、
私は忙しく、関わることが難しい時期がありました。
必要なフォローが、
その時はできませんでした。
言い過ぎてしまったこともあります。
余裕がなく、向き合うことを避けていた面もあったと思います。
今になって振り返ると、
それが息子の人との関わり方に
少なからず影響している部分もあるのかもしれません。
それでも、
あの時の状況の中で、それが精いっぱいだった と、
今はそう受け止めています。
🌸 今、子育て中の親御さんへ伝えたいこと
すべてを整えなくても大丈夫です。
完璧な家庭でなくても、
子どもは自分のペースで学び、成長していきます。
関わり方は、
家庭だけでなく、
医療や支援、外の世界との出会いの中でも育っていきます。
おわりに
“人との距離感” というテーマは、
特性のある子にとって長く続くものかもしれません。
けれど、話せる場所がひとつあるだけで、
前に進む力が確かに育っていくと感じています。
この文章が、
同じように悩んでいる誰かの心に
そっと寄り添えたら嬉しいです。
▼ 次の記事はこちら
👉 発達特性のある息子の職場での「距離感のつまずき」
📌 精神科の先生のおすすめ
「コミュニケーションの練習にいい」と教えてもらい、
うちでもドブル(Dobble)を使っています。
📌 この記事を読む方へ(最後に)
この記事は、私と息子の経験をもとにまとめています。
支援や医療の内容は地域や状況によって異なります。
最終的な判断は、ご自身の環境や専門職の方と相談しながら進めてください。


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