― 発達特性のある息子と、大人になってから向き合ってきた関わり方 ―
職場で見えた「距離感のつまずき」のお話です
※第1話では、「関わり方は大人になっても育つ」という私の実感を書きました。
今回は、その実感が「職場での距離感のつまずき」という場面で、どのように表れたのかを書いています。
職場で最初に見えた「距離のつまずき」
小さな職場で、パートとして働き始めて数年たった頃、
「距離のつまずき」に戸惑うようになりました。
息子の特性として見えていたこと
息子は話すときに、
「相手の状態」よりも「自分の気持ちや考え」が先に出やすい特性があります。
本人に悪気があるわけではなく、
「いま浮かんだことを、そのまま言葉にする」
ただそれだけのことです。
職場で起きていた受け取られ方
けれど職場では、それが例えば、
・急に話しかけられた
・今じゃないのに
・空気が読めない
と受け取られてしまうこともありました。
職場で、人との距離の取り方に戸惑うようになりました。
「仲の良さの感じ方の違い」から起きたすれ違い
少し優しくされると、
相手との距離が近くなりすぎてしまうこともありました。
距離が近くなりすぎたときの具体例
例えば、
・雑談が長くなってしまう
・相手が仕事モードに入っていることに気づきにくい
・どこまでが職場の関係なのか、判断が難しい
こうした小さなズレが積み重なり、
職場でのつまずきにつながっていったのだと思います。
私ができたフォローは「問題が起きた時だけ」
正直に言うと、
私は日常的に寄り添える親ではありません。
細かく声をかけたり、
先回りして支えることはできませんでした。
できたのは、本当に最低限のことだけです。
親としてできた“最低限のフォロー”3つ
※ 忙しくても、気力がない日でも取り入れやすい工夫です。
私が意識していた関わり方
・起きた出来事を一緒に整理する
・次に気をつけたいポイントを一つだけ伝える
・必要なときに、短く話を聞く
それ以上のことは、正直できていません。
振り返って感じている距離感
でも振り返ると、
深く関わりすぎなかったことが、息子には合っていたようにも感じます。
必要なときに整理を手伝う。
それくらいの距離感が、ちょうどよかったのかもしれません。
劇的ではないけれど、長い時間の中で見えたもの
息子が急に変わったと感じる瞬間は、ほとんどありません。
ただ、関わりの中で失敗した出来事を振り返り、
少しずつ距離の取り方を意識するようになってきたように感じています。
まとめ ― 完璧じゃなくていい
息子の職場でのつまずきは、
特性と環境のギャップから生まれたものでもありました。
私は理想の親とはほど遠く、
できたのは、必要なときに一緒に出来事を整理することだけです。
それでも、
人はゆっくり時間をかけながら、
それぞれのペースで関わり方に向き合っていける。
完璧じゃなくても、
「必要なときに一緒に整理する」
それだけで前に進めることもある。
同じように悩んでいる方に、
そんなふうに伝わればうれしいです。
▼ 前回の記事はこちら↓
👉 発達特性のある子が大人になってから身につける「人との距離感」
▼ 次の記事はこちら
👉 家族に言い過ぎて後悔した日|あとから何度も思い出す一言
※この記事は、筆者の家庭での経験をもとにした個人的な記録です。
状況や感じ方は人それぞれ異なるため、ひとつの例としてお読みください。


コメント